海外トピックス

  • 狩猟採集社会では"授かり効果"は存在しない

    2013:11:08:08:10:00
  • 2013年11月08日

経済理論の歴史は、あるひとつの単純明快な前提に基づいている。それは「人々は2つの選択肢を与えられると、合理的な判断を下し、より価値があると思われる方を選ぶ」というものだ。
 
一方、心理学や行動経済学の領域では、人々が彼らにとっての見かけの利益に反して行動する原因となる様々なバイアスを実験等によって経験的に特定してきた。そのうちのひとつ、「何かを所有しているという単なる事実は、その所有者にとってその所有物の価値を上げる」というバイアスは、"授かり効果(endowment effect)"として知られている。
 
しかし、狩猟採集社会では"授かり効果"は存在しないようだ。今回ペンシルベニア大学から発表された研究が明らかにした。この研究は、"授かり効果"が本当に普遍的なものであるかどうか、人類の進化の過程で昔から存在していたものかどうかを掘り下げている。
 
研究チームは、北タンザニアのハズダ(Hazda)において、いくつかの異なる遊牧民キャンプで"授かり効果"の実験を実施し、その結果を比較した。ハズダは、地球上に残った最後の狩猟採集社会のひとつであり、ほぼすべての財産をコミュニティで共有する遊牧民キャンプの集合体である。
 
 
この研究は、ペンシルベニア大学のCoren Apicella准教授とEduardo Azevedo准教授によって主導され、『American Economic Review』に掲載された。
 
 
28-Oct-2013