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  • オバマケアに代わるバーニーケアとその主要な論点

    2015:12:11:08:51:01
  • 2015年12月11日

オバマケアに対する最も野心的な「廃止と置換」案は、共和党からではなく、バーニー・サンダース上院議員から出されている。
 
サンダース氏の案は「シングル・ペイヤー」プランと呼ばれるもので、カナダや西欧諸国における医療の財源調達のやり方をモデルにしたものである。基本的には、ほとんど全てのヘルスケア・システム(3.2兆ドル規模)が連邦政府の傘下となり、州政府は行政下請けとして機能することになるというものだ。
 
以下、関連した主な論点を挙げる。
 
1.サンダース氏の案が議会を通る可能性は低い。保険会社と製薬企業の反対が大きいからである。そこでは民間医療保険の役割は極小化し、政府が薬価を決定することになる。
 
2.制度の簡潔性と適用範囲の拡大は、消費者にとってメリットである。保険料や保険免責、自己負担金がなくなるからである。また、介護関連、ナーシングホーム、在宅医療、歯科医療もカバーされるであろう。一方で、財源確保のためには増税が必須である。
 
3. 民間保険会社の役割は、政府保険が適用範囲外とする部分を補足的にカバーするものに過ぎなくなる。州政府の支援があるというものの、数十万人規模の雇用が失われるだろう。
 
4.政府保険プログラムは、医療機関の予算を管理し、製薬企業との薬価交渉を行う等、様々な無駄を抑えることにより、医療費の上昇を抑えることを目的としている。
 
5.州政府の権限には若干の柔軟性がある。例えば、州政府は不法移民を保険適用の対象とするかどうか等を決定することができる。一方で、メディケイドの拡充策に応じない等、連邦政府の方針と相反する決定はできない。
 
 
November 28, 2015