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  • 感情を司る脳構造は母から娘へと受け継がれ易い

    2016:02:05:11:16:01
  • 2016年02月05日

皮質辺縁系(corticolimbic system)と呼ばれる脳回路の構造は、母親から息子あるいは父親から息子/娘よりも、母親から娘へと受け継がれる可能性が高い。皮質辺縁系とは、脳の中で感情の抑制や処理を司り、うつ病を含む気分障害における主な役割を果たす部分である。
 
この知見は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の精神科研究チームが実施した35の家族を対象とした研究が明らかにした。
 
これまで、(1) 動物を用いた既往研究の多くは、オスに比べるとメスの子孫のほうが母体出生前ストレスに反応して感情関連の脳構造の変化を表す可能性が高いことを示唆していた。また、(2) ヒトを対象とした臨床研究の多くは、うつ病について、母親と娘との間に強い関連性を示していた。しかし、この2つをリンクさせようとする研究はほとんどなかった、と筆頭著者を務めた Fumiko Hoeft 准教授(医師、精神科)は言う。
 
「今回の知見は、必ずしも愛娘のうつ病の責任が母親にあることを意味するものではありません。母親以外から受け継いだ遺伝子や社会環境、人生経験など、うつ病には多種多様な要因があります。母娘間の遺伝はそのうちのひとつに過ぎないのです。」Hoeft 准教授はそのようにも述べている。
 
 
26-Jan-2016