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  • マラソン大会の開催が救急患者に及ぼす影響

    2017:04:21:06:57:15
  • 2017年04月21日

大規模なマラソン大会開催中に近隣で心臓発作や心停止に陥った高齢者は、1カ月以内に死亡する可能性が高い。ハーバード大学医学部の Anupam Jena 教授らの調査研究が明らかにした。
 
研究では、米国11都市における主要マラソン大会の近辺で心臓発作もしくは心停止を起こした65歳以上の米国人高齢者の30日以内死亡率を10年間に渡って検証。レース当日に入院した患者の死亡率とと5週間前および5週間後の入院患者の死亡率とを比較した。また、郵便番号を用いて入院患者をセグメントし、マラソン大会周辺に住んでいた入院患者の死亡率と大会周辺の外側で道路封鎖の影響を受けない地域に住んでいた患者の死亡率もあわせて比較した。
 
結果、この違いは、死亡者数にして4%ほどの差として現れた。すなわち、心臓発作・心停止の患者100人につき、マラソン大会当日に周辺の病院に入院した場合、1カ月以内の死亡者数が3~4人多かったのである。
 
この調査結果は、道路封鎖と死亡率との間の因果関係を直接的に説明しているわけではない。しかし、ごくわずかな遅延が生死に関わることは、他の多くの研究が示していると著者らは指摘する。
 
「心臓発作の治療は一刻を争います。発作中の心筋はすぐに壊死してしまうため、現ガイドラインは、心筋機能を取り戻すために、できれば1時間に診断し早急に介入せよとしています」と、マサチューセッツ総合病院の医師でもある Jena 教授は言う。
 
この研究は『New England Journal of Medicine』に掲載された。
 
 
12-Apr-2017