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  • 胎児・幼児期の飢餓状態と脂質異常症のリスク

    2017:07:07:14:45:37
  • 2017年07月07日

オープンアクセスジャーナル『BMC Public Health』に掲載された研究によれば、胎児・幼児期に厳しい飢餓状態に曝されると、成人期に脂質異常症を発症するリスクが著しく高くなる。
 
研究では、1959~1961年の中国における飢饉に曝された2,752人を対象に、脂質異常症の罹患率を分析。飢饉の期間中に子宮内にいた、あるいは幼児であった人は、成人になって脂質異常症を発症する可能性が5割超高かったことが明らかになった。性差を考慮すると、この関連性は女性には当てはまったが、男性には当てはまらなかった。
 
北京大学保健科学センター主任研究員の Jun Ma 博士は、次のように語る。「今回、胎児・幼児期に中国の飢饉に曝されることが、女性に限り、脂質異常症のリスクを高めると明らかになりました。これは、1944年から45年のオランダでの飢饉に曝された人々を対象とした研究結果と対照的です。推測するに、これは欧州と中国の文化の違いによるものと考えています。中国では、歴史的に女児よりも男児を優先しがちであり、このジェンダーバイアスによって、男児が飢饉に際してもより栄養状態が良かった可能性があります。」
 
論文ではまた、飢饉によって多くの不健康な人々が若くして死亡した可能性があり、それらの人々が対象に含まれないという選択バイアスによる研究の限界にも言及している。
 
 
13-Jun-2017