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  • 人生の終末における知恵

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  • 2018年01月26日

知恵(wisdom)は、典型的には長寿や経験の蓄積、得た教訓による果実だと考えられている。近年、科学界では知恵の定義について、思いやりや感情のコントロール、スピリチュアリティ、忍耐など、いくつかの心的な要素の複合体とのコンセンサスが築かれつつある。
 
今般、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部の研究チームは、58~97歳のホスピス患者21人を対象に、知恵の主な特性について尋ねたインタビュー調査を実施した。調査では、各人の知恵の定義とともに、終末期におけるその変化、知恵の理解に与えた影響などについて訊いた。
 
驚くべきことではないかもしれないが、終末期の経験は、対象者の抱く知恵の概念を大きく変えていた。「私の見方、人生への視座、すべてが変わった」と、ある対象者は語った。また対象者の間では、疾患に関連した身体の変化や機能喪失について、受容や心の平安についての模索が繰り返されていた。「それは受動的な諦念ではなく、むしろ積極的なプロセスでした」と、主執筆者を務めた Lori P. Montross-Thomas 博士は語る。「彼らは、人生への感謝と熟考にかけた時間を強調しました。そこには残された時間を楽しみ、日常における美を見出す、鋭い感覚がありました」
 
この研究は、学術誌『International Psychogeriatrics』1月24日号に掲載された。
 
24-JAN-2018