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  • ビタミンDレベルとがんリスクとの関係

    2018:03:09:06:28:35
  • 2018年03月09日

ビタミンDレベルの高さは、肝臓がん等、がん発症リスクの低減と関係している可能性がある。『英国医師会雑誌』に掲載された日本人を対象とした研究が明らかにした。
 
これまで、骨疾患に関するビタミンDの効果はよく知られており、昨今では、がん等の慢性疾患に関するエビデンスも増えている。しかし、既往研究の多くは欧米人を対象としたものであり、アジア人を対象としたエビデンスは限られていた。
 
今回の研究は「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」(JPHC Study)から、40歳~69歳の男女33,736人のデータを用いて検証したものである。対象者の平均追跡期間は16年間であり、その間に見つかった新規のがん症例数は3,301件であった。
 
研究では、年齢や体重、BMI、身体活動レベル、飲酒や喫煙の状況、食生活等の既知のがんリスク因子を調整うえで、ビタミンDレベルが高いほど、男女ともに相対的ながんリスクが低いことが分かった。また、ビタミンDレベルが高いことは、肝臓がんの相対リスクの低下と関連しており、この関係は女性よりも男性のほうで顕著であった。一方、肺がんや前立腺がんについては有意な関連性は見つからなかった。
 
研究チームは、いくつかの研究の限界も指摘している。例えば、器官特異的ながんの症例数が比較的少なかったことやリスク調整時に考慮しなかったがんリスク因子や交絡因子の存在などである。しかしそれでも、サンプルサイズの大きさや分析された血液検体の多さ、追跡期間の長さなどは本研究の強みである。
 
7-MAR-2018