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  • 医療書記は医師の生産性を向上させる

    2019:03:15:06:24:37
  • 2019年03月15日

医療書記(medical scribes)は医師の生産性を向上させ、深刻なリスクなしに救急部門への患者の滞在期間を短縮するのに役立つ。『英国医師会雑誌』に掲載されたランダム化比較試験に基づく研究結果は、そのように示唆する。
 
医療書記は、主に文書管理業務の面で医師の仕事を支援する。たとえば医師が患者を診る際に、診察内容を文書化し、検査や診療の予約を行い、医師がより多くの患者を診療できるようサポートする。
 
研究では、2015年11月~2018年1月に豪州の5つの救急部門において、調査を実施。医療書記ありの589人(患者数5,098人)と医療書記なしの3,296人(患者数23,838人)のデータを検討し、医師の生産性を比較した。医療書記はすべて医学生もしくは医学部進学前の学生(medical or pre-medical students)で、専門のトレーニングを受けたうえで医師のシフトに無作為に割り当てられた。
 
ほとんどのケースで、特に初期診療の際に、医療書記の存在が生産性向上につながっていた。医師1人の時間当たりの患者数でみると、全体で15.6%、初期診療では25.6%、生産性が向上した。医師の診察時間に変化はなかったが、医療書記がいる場合、患者の滞在時間は平均19分短縮された。
 
著者らは、結果はあくまで豪州の5施設の救急部門に基づくもので全ての病院に当てはまるわけではないこと、また、安全事故の報告は自発的に行われたもので結果がゆがめられた可能性があることに留意、と付記している。ただ、今回の研究は、患者安全を含む、医師の生産性における医療書記の影響を評価した最初の多施設ランダム化比較試験の研究である、と述べている。
 
 
30-JAN-2019