海外トピックス

  • 英国ランセット誌:男女平等、規範と健康

    2019:06:28:06:33:28
  • 2019年06月28日

今般、『Lancet』は「男女平等、規範と健康」("Gender Equality, Norms and Health")と題した新シリーズを発表した。同シリーズは、5大陸にまたがり100人以上を巻き込んだ4年間のプロジェクトの成果である。
 
それによれば、人生を通じて性別、そして社会に許容される男女別のふるまい方、が健康に与えるインパクトは明らかであるにもかかわらず、各国政府や保健機関は、男女平等の推進に失敗してきた。
 
世界各地で、疾病およびそのリスク因子への曝露状況が性別によって異なることが明らかになった。これら性別による違いは、関連する他の不平等(年齢、階級、人種、民族、宗教、能力、セクシュアリティ)と組み合わさり、健康や保健制度への悪影響を増幅させる。
 
保健医療制度や医療提供体制も、健康における男女平等を無視し、不平等を促進している。健康に関する調査やデータの収集にはジェンダーバイアスがあり、不完全である。大企業は利益追求のためにジェンダーを巧みに操り、健康への悪影響を促進している。
 
良いニュースは、法律や政策、制度によって改善可能なことである。とりわけ、無料の初等教育と有給の出産休暇・育児休暇が母子の健康に良い影響を及ぼすことが示された。これを含め、エビデンスに基づく5つの推奨事項は以下の通り。
 
・無料の教育、有給の出産休暇の導入など、健康上のアウトカム向上のための男女格差の解消
・柔軟な勤務形態、育児休暇、平等な賃金体系など、職場や労働条件の改革
・性差および男女別の態度と行動に関するデータギャップ解消など、健康増進のための基盤強化
・男女平等に向けた市民社会のエンパワメントと投資
・公約や政策の履行に向けた、自立した説明責任の強化
 
 
30-MAY-2019