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  • ガンが米国に与えている損失

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  • 2019年07月12日

2015年の米国において、ガンは、16~84歳の人々から870万年超の寿命を奪い、その経済損失は944億ドルにのぼる。
 
米国癌学会(American Cancer Society)の Farhad Islami 博士ら研究班は、16~84歳人口のガンによる死亡数と平均余命のデータを用いて、主要なガンに関する全国および州別の推計値を作成した。なお、推計値は逸失収入のみを対象としており、治療費や介護費などガンに関する他の費用は含まれていない。
 
2015年の米国では、16~84歳の492,146人がガンによって死亡し、合計で8,739,939年の寿命が失われた。全体での逸失収入は944億ドルと推計され、ガンによる死亡一人当たりでは191,900ドルであった。人口10万人当たりでの逸失収入は2,900万ドルであった。
 
最も損害が大きかったのは肺ガン(213億ドル、合計の22.5%)で、次いで大腸ガン(94億ドル、10.0%)、乳ガン(62億ドル、6.5%)、すい臓ガン(61億ドル、6.5%)と続いた。年齢層別では、16~39歳では白血病の逸失収入の割合が最も高かったのに対し、40歳以上では肺ガンのそれが最も高かった。
 
人口10万人当たりの逸失収入は、州によってかなりのバラツキがあり、ユタ州の10万人当たり1,960万ドルからケンタッキー州の10万人当たり3,530万ドルまで幅があった。年齢標準化した人口当たり逸失収入でみると、最も高い州は南部で、続いて中西部の州であった。最も低い州は、西部、北東部およびハワイであった。
 
全ての州がユタ州と同水準を達成すれば、全米での逸失収入は277億ドル減少し、240万年の失われた寿命を取り戻すことができる計算になる。「ガン予防に向けた包括的な介入策を講じ、全州で質の高い医療への公平なアクセスを確保することで、ガンの負担やその他の州毎の地域差を低減させることができます」と、Islami 博士は語る。
 
 
3-JUL-2019