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  • ナノマシンによるがん治療の新たな希望

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  • 2019年07月12日

東京大学の宮田完二郎准教授ら研究チームは、マウス実験によって、体内の到達困難な個所に医薬品を届ける方法を発見した。
 
それを可能にする物質は「Y字型ブロックカティオマー」(YBC)と呼ばれ、特定の治療材料と結合し、従来の1/5以下のサイズを実現。これまでと比べてはるかに小さな隙間を通リ抜け、たとえば、脳やすい臓のガン部位の微細な障壁を乗り越えることを可能にした。
 
現在、ガン治療の有望な手段のひとつが遺伝子治療である。疾患の遺伝的要因を標的とし、核酸ベースの薬剤(通常はsiRNA)を血流を通して注入し、問題を引き起こす遺伝子に結合させてそれを不活性化させるというものである。しかし、siRNAは非常に壊れやすく、標的到達前に分解するのを防ぐため、ナノレベルで保護手段を講じる必要がある。
 
「私たちはポリマーを用いることで、きついアクセスバリアを有するガン組織へsiRNA薬を送達するための安定したナノマシンを製造しました」と、宮田准教授は言う。
 
核酸ベースの薬剤の効率的なデリバリーシステム開発は、積年の課題であった。いずれこの研究がマウスから進歩して、治療困難なガン患者の治療に役立つことが期待される。
 
この研究は『Nature Communications』に掲載された。
 
 
24-APR-2019