海外トピックス

  • 独裁者とデジタル技術の愛憎

    2019:11:22:09:34:17
  • 2019年11月22日

「アラブの春」や「フライデー・フォー・フューチャー」、そして最近の香港デモまで、現代の抗議行動とデジタル技術とは、切り離せない関係にある。
 
情報技術の進歩が独裁政権と社会運動に影響を与えたことは間違いない。しかし、独裁政権と抗議活動家とデジタル技術との間にある、複雑な相互作用に関する比較研究は、まだまだ限られていた。
 
今般、コンスタンツ大学の Nils B. Weidmann 教授とウプサラ大学の Espen Geelmuyden Rød 博士は、『独裁政権下におけるインターネットと政治的抗議』("The Internet and Political Protest in Autocracies")を出版。独裁者はネットを愛すべきか? 憎むべきか? このシンプルな問いへの複雑な回答の作成を試みている。
 
「数年前まで、研究者の間には2つの陣営がありました。ネットを解放の強力なツールを見なす一派と、それを圧政のためのテクノロジーを見なす一派です。われわれは、この単純な区分を超えたいと思いました」と、Weidmann 教授は語る。彼らは、既往研究よりも詳細に、国レベルではなく、都市レベルでの独裁政権への抗議活動とインターネット普及率に関わるデータを収集・分析した。
 
「総じて、独裁化におけるデジタル技術の導入と拡大は、諸刃の剣であることが分かりました」と、Weidmann 教授は総括する。「インターネットは、多くの独裁政権で、明らかに圧政のツールとして使われています。しかし、それは然るべき状況下では、解放のツールにもなるのです。」
 
 
15-OCT-2019