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  • 嫌悪感を抱きながら、なぜ喫煙を続けるのか

    2019:12:20:06:32:07
  • 2019年12月20日

喫煙経験がある人なら、初めてタバコを喫ったときの嫌悪感を覚えていると言うかもしれない。トロント大学の Taryn Grieder 講師は、このような嫌悪感や無数の健康リスクにもかかわらず、なぜ人々が喫煙を続けるのかを研究している。
 
これまで、ニコチンが喜びと嫌悪の双方を刺激し、脳に二重の効果をもたらすことが分かっていた。これらの相反する効果は、ニコチンが脳の別々の場所にある受容体を起動するからだと考えられていた。
 
しかし Grieder 講師は、マウス実験を通じて、報酬と嫌悪の両方とも、脳の報酬系にある腹側被蓋野(VTA)と呼ばれる同じ領域に存在する脳細胞の集まり、またはニューロンによって感知されることを発見した。
 
初めて喫煙するとき、ニコチンはVTAのすべての受容体を標的とし、喜びと嫌悪の両方を刺激する。しかし、喫煙を続けると、脳が変化するのである。「嫌悪感は常にあるはずですが、喫煙すればするほど、受容体の量と脳の報酬系におけるシグナルの伝達プロセスが変わるのです」と、Grieder 講師は言う。
 
この研究は『Proceedings of the National Academy of Sciences』に掲載された。
 
 
25-NOV-2019