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  • 香港抗議運動が住民のメンタルヘルスに及ぼす影響

    2020:05:01:14:33:05
  • 2020年05月01日

香港で進行中の社会不安は、一般成人のメンタルヘルスに影響している可能性があり、今後、関係する社会支援サービスへの需要急増が予想される。今般『The Lancet』に掲載された大規模観察研究が明らかにした。
 
香港大学の研究チームは、10年近くに及ぶ抗議活動が人々のメンタルヘルスに与える負担の評価を目的として、2009年3月から2019年11月までの複数の調査結果を比較検討した。抗議運動前の初期調査(2009年3月、11年4月、14年3月)は18,000人超の香港市民を対象とし、その後の調査(2014年10月、14年11月、15年3月、15年11月、17年9月、19年6~11月、19年9~11月)は1,213~1,736人を調査対象としたものである。
 
研究結果によれば、抗議運動の開始後、18歳以上の香港居住者のうつ病有病率は開始前の約5倍(2%→11%)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の有病率は約6倍(5%→32%)と推計された。また今後、関係する健康問題を抱えた人の半数が専門家の支援を求めたとしても、公共サービスへの需要が約12%増加すると、著者らは予測している。
 
「香港には、この過大なメンタルヘルスへの負担に対処するためのリソースが不足しています」と、研究を主導した Gabriel Leung 教授は警鐘を鳴らしている。
 
 
9-JAN-2020