先見創意の会 (株)日本医療総合研究所 経営相談
MENU
 
コラム
今週のテーマ
(掲載日 2009.09.08)

  世の中には恥を知らない人が本当に存在する。『週刊朝日』(8月28日号)の特集「反・新自由主義宣言」で対談しているホリエモン(堀江貴文)と竹中平蔵の二人だ。

  自ら失敗を他人に転嫁し、恥としない。こんな二人を興味本位で対談させるマスコミもどうかしている。竹中氏の発言を抜粋してみる。( )カッコ内は私の個人的な感想です。

竹中 小泉改革で格差が拡大したといわれるけど、グローバル化とデジタル化で勝ち進んでいる人と、そうじゃない人の差が世界中で出てきたわけです。そもそも小泉改革の十何年前から日本で格差が拡大しています。小泉改革の5年間は格差が止まる。経済が良くなると、失業者が減り、所得ゼロの人が少なくなれば格差は縮みます。小泉改革が終わったら、また格差が拡大している。

( 小泉改革に対する評価は今も確定していないが、その間、経済成長によって恩恵を受けたのは企業経営者や投資家などの一部であり、製造業への派遣労働の解禁や社会保障費の自然増抑制策などで労働者の処遇や生活は改善しなかった。これが一般的な評価だろう。グローバル化・デジタル化と現場の労働者がどう関係するのか説明がない)

竹中 ある雑誌で「理想の総理大臣は誰ですか」って聞かれて、キムタク[※タレントの木村拓哉]って答えました。ちょうど彼が総理大臣になるドラマ『CHANGE』をやっているときでもあったのでね。権力の座について、ものすごいメディアの批判にさらされても、その批判を超えて国民に直接訴えかけることで、よく分からないけど、あの人がそこまで言うならやってみたらっていう、そういう形でしか、もうこの国は救えないと思います。そういうことができる人が小泉さんだった。若者から見ると、やっぱり堀江さんです。

(国の再建には国民の盲目的な権力委譲が必要だ!―とでも言いたいのか。小泉人気はマスコミ操作によるもので実像とはほど遠い。“ホリエモン首相”なんて、今どきの若者だって考えていないだろう。お世辞も度を超すとイヤミになる)

【注】「週刊朝日」同号の別ページに、こんな記事が。「続・自公政権10年の総決算」。この10年間で、社会保険料の総額「名目雇用者報酬」は5兆3,830億円減、名目GDPは2兆1,221億円減。つまりGDP減少額以上の負担を労働者に押し付けた格好。一世帯当たり年間平均所得は70万円減、家計貯蓄率は三分の一に。ちなみに平均所得を下回る世帯が全体の6割を占め、200万円未満が18.5%も…。小泉改革って?
javascriptの使用をonにしてリロードしてください。
コラムニスト一覧
(C)2005-2006 shin-senken-soui no kai all rights reserved.