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改革と責任 |
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医療法人社団 鶴亀会 理事長 西元慶治 |
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2005年2月22日掲載のコラム「勝負に出た小泉」に対するご意見です。
>> コラム「勝負に出た小泉」へ |
ある「銀行」があったとする。この銀行は預金や保険で金を集めて、集めた金を関連の「投融資会社」に預けて運用を委託している。この投融資会社は、その金を「子会社」に貸したり、投資したり、「債券」を買ったりして、運用している。しかし、悪い噂がある。関連の子会社に投融資しているお金がコゲついているというのだ。「債券」の発行元は国であるが、これも大量に発行しすぎて、価値が下がっているという。
危機を感じたこの銀行の「オーナー」は、改革を連呼しはじめた。預金や保険を集める銀行を「分社化」するのだという。兼業している郵便業務も分社するという。支店や営業所のリストラもあるらしく、根強い抵抗があるが、オーナーは断行する意向らしい。
「銀行」を郵政公社に、「投融資会社」を財政投融資に、「子会社」を特別会計・特殊法人に、「債券」を国債に、「オーナー」を小泉首相に、「分社化」を民営化に読み替えると、今の郵政改革の構図となる。(>> コラムへ)
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しかし、この話は少しおかしい。お金を集める入口だけの話で終わっているからだ。「投融資会社」を通じて運用されている出口のお金の話がサッパリ出て来ない。つまり「財投」の話が全くないのである。「財投」のお金が相当コゲついているのは世間の常識である。しかし、この情報開示は皆無である。
コゲつき情報が公開されれば、国民の怒りはすさまじく、小泉首相の首が飛ぶのはもちろん、財務省の責任が問われ、それを見過ごした国会議員の責任も問われずには済まないからである。
こういう視点から「郵政民営化」を見れば、關田氏のコラムとは全く別の視点が浮かび上がる。つまり、小泉首相がやりたいことは唯一つ、郵貯の民営化である。郵便事業はどうでも良いのである。簡保もコゲついた分、保険料を上げるという手が残されている。郵貯はコゲつき分を減額したいのはやまやまではあるが、国が運営している間は出来ない。しかし、民営化されれば、郵貯は民間ルールの適用となる。
そうなれば、財投の不良債権の状況によっては、ペイオフの適用も有り得ることになる。いや、ペイオフが適用されるように誘導される。ペイオフによって犠牲を受けるのは、国民である。民営化後のことについては、官僚も国会議員も我関せずということになる。もちろん、誰も責任はとらない。何のことはない、民営化というのは、またまた政府のツケを国民に転嫁する小泉政権の高等戦術なのである。
* * *
このことは、かなりの確率で当たっていると思う。なぜならば特殊法人の独立行政法人化の中で行われてきたこととそっくりだからである。過去の負債は帳消しにされ、新たな資本まで注入されたのである。それによって組織は更正し、官僚天下り先は無事確保されたという前例がある。
「社会保険庁」の問題はどうだろう。あの省庁の運営には、過去何百人、何千人の幹部官僚がかかわったはずである。ところがその人達の責任が問われたという話は聞いたことがない。監督責任があった歴代の厚生(労働)大臣についても全くお咎めなしである。
小泉首相の最大の特徴は「責任」を「改革」に置き換えて恥じないというところではないか。そういえば、小泉首相は大蔵族であった。「財投」と小泉首相は同じ穴のむじなである。 |
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