「医者の不養生」と言われるが、本当にそうだろうか――。米ハーバード大学は、同大に所属する医師15,000人強を対象に、日々の健康管理に関するアンケート調査を実施した。
それによると、ほとんどの回答者が規則正しい食事や、適度な運動を心がけており、一般人よりも行き届いた健康管理をしていることがわかった。また、ガン検診を受けることには全般に積極的で、喫煙者も少なかった。一方、代替医療の利用者の割合は一般人ほど多くなかったという。
アンケートの回答者数は2,115人(回答率約14%。男性1,185人、女性930人)。食事については、回答者のほとんど(82%)が毎日、朝食をとり、野菜や果物を含む3食を心がけているという。ファストフード店をよく利用すると答えた回答者は12%にとどまった。飲酒についても半数が1週間に1〜5杯程度で済ませており、57%がオリーブ油を優先的に使用するなど、できるだけ飽和脂肪酸を避けていることが分かった。
運動量も、回答者の半分以上が1週間に少なくとも3度は、やや激しい、または激しい運動をしていると答えた。規則的な食事と適度な運動の効果か、回答者の平均BMI値は23.9と健康値の範囲内に収まった。このアンケートを実施した同大の医療ニュースレター「The Harvard Health Letter」のアンソニー・コマロフ編集長によれば、「一般に比べて回答者の食事量は少なく、体重も軽い」ことも判明したという。
こうした生活習慣からか、自分に心臓疾患のリスクがあると考える回答者は8%にとどまり、喫煙者も39人しかいなかった。
アンケートでは、このほかにサプリメントや代替医療、ガン検診等に対する姿勢についても尋ねた。ビタミン剤などのサプリメントの摂取を心がけている回答者は77%を占めたが、ハーブ療法やカイロプラクティス、針治療などの代替医療を受けることに積極的な人は一般の米国人ほど多くなかった。
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