国防省(DoD)は、喫煙がどれだけ骨折の治癒を遅らせるかについての研究に乗り出す。米軍では兵士の34%が喫煙者とされ、禁煙率も低い。イラクなどでの戦闘で負傷する兵士は後を絶たないが、同省では、負傷の治癒を遅らせる原因のひとつはニコチンであるとして、関連性を調べることにした。
DoDは研究を米ロチェスター大学整形外科部に委託。研究では、ニコチンが、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)の働きに影響し、幹細胞から軟骨、軟骨から骨を生成する遺伝子の機能を遅らせる可能性について調べる。
同省では負傷の治癒に時間がかかればかかるほど、回復しても慢性的な痛みや体の不調が続くとみている。また、ニコチンは夜間の視力低下にもつながるとして、科学的なデータをもとに兵士の禁煙を促す考え。
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