国連食糧農業機関(FAO)は、鳥インフルエンザの感染が中東とアフリカに拡大する可能性があることを指摘、これらの国々は早急に感染の拡大防止に備えるべきであると警告した。ロシア、カザフスタン経由でルーマニアとトルコに感染が拡大したことで、「渡り鳥が媒介しているとの見方を強めた」という。また、部族間闘争が続くソマリアなどを含む東アフリカ諸国については、統制された防止策を打ち出すことが困難であることから、国際社会による支援の必要性があることを強調した。
FAOでは、特に、ヒトと動物が接触する機会が多く、十分な疾病管理体制が整っていない東アフリカ諸国で感染が広域にわたって拡大するのではないかと懸念している。感染が広がり、ウイルスが繁殖を繰り返した結果、人から人へ感染するウイルスが出現する可能性が高まるためだ。
また、欧州については、来春にかけて、渡り鳥が欧州南部から北上した際に、再び感染が広がる可能性があることも指摘。監視強化と感染拡大の防止策の強化の継続を求めた。
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