スペイン、フランス、イタリアの研究者グループが、嗅覚の機能を持つ超小型電子センサーを用いて診察する技術を開発している。欧州委員会(EC)が支援する「FET(未来発展技術)」イニシアティブの一環で、バルセロナ大学(スペイン)のサミティア教授らが中心になって開発中だ。
センサーは、超小型電極に載せた動物の嗅覚受容体のたんぱく質の層の臭い分子に対する化学反応を測定する仕組み。人間の嗅覚だけでは感知できない臭いも測定可能という。
センサーに使用されるたんぱく質は、臭いを正確に測定するために、ネズミや酵母などから数百種類の嗅覚受容体の遺伝子をコピーして作成した。
サミティア教授は、この装置を使って、血液や排泄物などの臭いを測定し、臓器疾患やバクテリア感染、ガンなどの診断に活用できるようになるのではないか、としている。
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