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医療メカトロニクスバックナンバー一覧へ >>
病院で何気なく目にする様々な医療機器、その仕組みや原理等を分かりやすく解説します。
(解説者:医師 北村 大也)
第6回
『医療用超音波』
連載2 ― 「なぜ波ができるのか」
(掲載日: 2007.07.20)
<< 連載1 「超音波の基礎知識」
1.波の原理
波が発生する原理を理解するためには「振動」を理解しなければいけません。
振動は元に戻そうとする力が働く所に発生します。机の上の物体を考えてみましょう。力を加えるとこの物体は動き出します。もし、その力以外に力が働かなければ物体はどこまでも動いていきます(図5―a)。
この物体に、ばねがついていたらどうでしょうか。ばねをギュッと縮めて手を離します。縮んだばねの力で物体は勢いよく滑り始めます。ばねの自然な長さを超えてばねが伸びた所で物体は止まり、止まったと思ったら伸びたばねが戻ろうとする力で逆向きに動き出します。
そして、物体はばねが縮まった最初の位置まで来て、再び伸びる方向に動き出します(図5―b)。そして再び縮み始める・・・。このような繰り返す動きを「振動」と言います。
時間によってこの物体がどこにあるかを示すと(図5―c)、
連載1
の図3の波の形と一緒になります。つまり、ひもに付けたテープも振動していると考えられます。この場合、元に戻そうとする力はピンと張られたひもの張力です。波がひもを伝わるとき、ひものそれぞれの部分はお互いに影響を受け、少しずつずれて振動を起こしていきます。
その結果、波がひもを進んでいくように見えます。隣り合った部分が元に戻そうとする影響をお互いに受けるとき、波は発生するということです。
2.振動の波の種類
進行方向に対して横に振動する波を「横波」と言います。一方、進行方向に振動する波を「縦波」と言います。連載1の図1、2、4のひもの場合は、横波ですね。そして、今回の主題の音波は縦波です。(他に表面波というものもありますが、大きくは関係しないのでここでは割愛します。水面などを伝わる波が表面波です。興味があったら調べてみてください。)
<POINT!>
※
振動とは、物質が中心点(基準値)から前後(左右、上下)へ繰り返し動く(変化する)こと。通常は、時間に対する変化。
※
振動が波の進行方向に対して横(垂直)であるものを「横波」、進行方向(平行)であるものを「縦波」と言う。
連載3 「超音波は音の仲間(その1) ― 音の正体 ―」 >>
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