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医療メカトロニクスバックナンバー一覧へ >>
病院で何気なく目にする様々な医療機器、その仕組みや原理等を分かりやすく解説します。
(解説者:医師 北村 大也)
第8回
『パルスオキシメータ』
連載5 ― 「酸素を運搬する人体の生理(その2)
−呼吸と拡散−」
(掲載日: 2007.11.09)
<< 連載4 「酸素を運搬する人体の生理(その1)−赤血球とヘモグロビン−」
1.呼吸器系による酸素の取り込み
呼吸で肺に取り込まれた酸素は、どのような過程を経てヘモグロビンに取り込まれるのでしょうか?
肺に取り込まれた空気は、気管や気管支を通過し、最終的に肺胞という小さい袋状の部分に到達します
(図11)
。この肺胞の周りを毛細血管が覆っていて、ここで血液中に酸素が取り込まれます
(図12)
。これを「拡散」と言います。この「拡散」という現象について、以下で詳しく解説していきましょう。
2.
拡散とは
肺胞と血液の間で行われる酸素の「拡散」は、『ヘンリーの法則』に則って起きる現象です。
『ヘンリーの法則』とは、気体と液体が接している場合、「(一定温度のもとで)気体の圧力が高くなるほど、その気体は液体によく溶ける」というものです
(図13)
。
では、簡単な例で考えてみましょう。
炭酸飲料水の中に二酸化炭素が溶けているのは知っていますよね。炭酸飲料水は、『ヘンリーの法則』を利用し、缶の中の二酸化炭素の圧力を高くして、液体中に二酸化炭素を溶かしています。
<POINT!>
※
酸素は呼吸器を通過して肺胞に到達し、肺胞から血液中へと受け渡される。
※
肺胞と血液の間において、ガスは「拡散」現象により移動する。これは『ヘンリーの法則』で説明される現象である。
次回は、呼吸によって取り込まれた酸素が、どのような経路で全身に運搬されていくのか。そのしくみを説明します。
連載6「酸素を運搬する人体の生理(その3)
−ヘモグロビンと酸素飽和度−」に続く >>
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